【革靴の手入れ】コードバンの靴磨き・手入れの方法!

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今回のテーマは、【コードバンの靴磨き・手入れ】についてです。

コードバンは馬のお尻の皮を使用し、毛を無理矢理寝かせて作られています。
そのため、やわらかく牛革にはない独特の質感や光沢があります。
ですが、履き込んでいくと表面が毛羽立ちやすいというのも特徴なのです。

コードバンの製造方法からスムースレザーのような基本的な靴の磨き方とは多少異なる手入れの仕方が必要となります。

コードバンは希少性が高く高価なことが多いのでしっかりと手入れして大切にしたいですよね!

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1.コードバンの靴磨き・手入れの手順

1)シューケア工程

コードバンの靴磨き・手入れに必要な工程となります。

【STEP ①】靴紐を外す

この後の作業がしやすいように、また、靴紐に余計なクリーナーやクリームなどが付着してしまわないように靴紐を外します。

【Point】
・外羽根式の靴はすべて外してOKです!
・内羽根式の靴は無理に広げると傷めてしまう恐れがあるので、靴紐を最後まで外さずに靴の中に隠すようにします。

関連記事【靴紐(シューレース)の通し方・結び方】かっこいい・かわいい・おしゃれな通し方とほどけない結び方 まとめ!

【STEP ②】シューツリーを入れる

靴の甲のシワを伸ばして、手入れをしやすくするためにシューツリーを入れます。

その前に……足の臭いの原因となる雑菌を除去するために、靴の中を除菌ウェットシートなどで拭いておくとなお良しです!

【Point】
・靴にあっていないと余計な負担を与えてしまう恐れがあるので、靴にあったシューツリーを入れるようにしましょう。

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【STEP ③】馬毛ブラシでブラッシング

靴の表面のホコリや軽い汚れを払い落とすために馬毛ブラシでブラッシングします。

【Point】
・「履きじわのすき間」、「アッパーとソールの間」、「靴紐を外した羽根の内側」などホコリや汚れがたまりやすい箇所は念入りにブラッシングします。

【STEP ④】クリーナーで汚れを拭き取る

汚れや古いクリーム、ワックスを取り除いて革靴の表面をリセットするため、クリーナーをつけた布で靴全体を優しく拭いていきます。

クリーナーは、2,3滴程度の量を染み込ませます。

【Point】
・力強く拭くと革を傷ける恐れがあるので、力強くゴシゴシと拭かず、優しく表面を拭くようなイメージで拭き取ります。
・クリーナーを直接靴に塗るとシミが残ってしまう恐れがあるので、布に染み込ませて使用します。
・布は不要になったTシャツなどでOKです。

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【STEP ⑤】乳化性クリームを塗る

皮革に水分や油分などの栄養を補給するため、乳化性クリームを靴全体にまんべんなく浸透させるように塗り込みます。

【Point】
・より浸透力があって表面を滑らかに整えるコードバン専用の乳化性クリームもあるので、そちらのクリームを使うとなお良しです。
・革靴がまだ綺麗な状態であれば無色の乳化性クリームを、小さな傷や色落ちがある場合には色付きの乳化性クリームを使用するのがコツです。
・乳化性クリームは塗り過ぎると革にダメージを与える恐れがあるので、ちょん!っと取るくらい少量にします。
・乳化性クリームを塗るときは均一に伸ばしやすく、指が汚れないので”ペネトレイトブラシ”を使うのがおすすめです。

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【STEP ⑥】馬毛ブラシでブラッシング

表面の余分な乳化性クリームを落としつつ、靴全体に乳化性クリームを均等に伸ばして馴染ませるため馬毛ブラシでブラッシングします。

円を描く要領で磨いてクリームによってくすんだ革に再度艶が出るくらいまでブラッシングします。

【Point】
・コードバンは毛を無理矢理寝かせている状態で、豚毛ブラシでは刺激が強いので馬毛ブラシの使用をおすすめします。
・ここではクリームが付着するので【STEP ③】で使用した馬毛ブラシとは別のブラシを使用します。
・少し強めでも大丈夫なのでしっかりマッサージするようなイメージでブラッシングします。

【STEP ⑦】毛羽立ちを押さえる

毛羽立ちを押さえるため丸い棒の局面で寝かせるように表面を擦ります。

【Point】
・コードバンは馬のお尻の皮の起毛を無理矢理寝かせているため傷が付くと再度毛羽立ってしまいます。そこで、丸い棒を使って擦ることで再度寝かせようということです。
・丸い棒はレザースティックなどがよく使われますが、ボールペンなどのつるつるした局面でも大丈夫です。
・甲の履きジワの部分が毛羽立ちやすいため入念にケアします。

【STEP ⑧】布でカラ拭き

乾いた布で仕上げのカラ拭きをします。

【Point】
・余分なクリームを落とすような感覚で優しくカラ拭きします。

2)シューシャイン工程(鏡面仕上げ、ハイシャイン)

コードバンの靴磨き・手入れに必ずしも必要な工程ではありません。
より艶を出したい!という方向けです。

【STEP ⑨】油性ワックスを塗り、湿った布で磨く

靴の表面を油膜で保護したり艶を出すために油性ワックスを塗り、少量の水分を染み込ませた布で磨きます。

イメージとしては油性ワックスで革の表面の凹凸を埋め、水分を染み込ませた布で磨き上げることで、革の表面に薄い膜ができるように磨くのがコツです。

【Point】
・油性ワックスは革の表面にのりやすくするために指で塗ります。指で塗ることで体温により油性ワックスが溶けていい感じに塗ることができます。
・油性ワックスは革が屈曲しない「つま先」と「かかと」に塗ります。
・布はコットンのネル生地を使用することで艶が出やすくなります。
・布で磨くときは強く擦らず小さな円を描くように表面を優しく磨きます。
・磨き上げるときはワックスが革の表面に馴染む時間をとるために特定の箇所に偏らず、左足と右足のつま先・かかとを交互に磨くようにします。
・乾いている布で磨くと既に塗っている油性ワックスを落としてしまうため、布は常に軽く湿っている状態を保つようにします。

関連記事【革靴-クリームとワックス】2つ違いをまとめてみた!

【STEP ⑩】STEP ⑨を繰り返す

好みの艶が出るまで油性ワックスの塗り足し+水磨きを繰り返します。
繰り返すことで薄い膜を積み重ねていくようなイメージです。

【Point】
・油性ワックスを塗り足す際は、布に油性ワックスが染み込まないように布が軽く湿っている状態を保ちます
・最後は縦方向に沿って仕上げ磨きをすると美しく整った艶となります。

2.おわりに

以上、コードバンの靴磨き・手入れについてでした。

基本的な流れはスムースレザーの基本磨きと近かったかと思います。
ですが、コードバンの方がデリケートな革のため毛羽立たないように丁寧な手入れが必要だということがお分かりいただけたかと思います。

コードバンの場合はシューケア工程の段階で結構艶が出るので鏡面磨きは必要ないかもしれませんね!お好みによります!

★Break Time★

今回のサムネイル(アイキャッチ画像)のテーマは、【ボクシングの日】です。

5月19日はボクシングの日らしいです。
1952年の5月19日に、挑戦者であった白井義男さんが世界フライ級チャンピオンのダド・マリノに判定勝ちし、日本初のボクシングのチャンピオンになったことで、日本プロボクシング協会が制定したようです。

格闘技好きの僕としてもうれしいことです!
盛り上がっただろうなぁ~

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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